4年間われらの海賊船 (コルサール) 1 は海を馳せ回った。 闘いと嵐にも、われらの旗は色あせなかった。 われらは帆布をすばやく繕うこと、 体で弾穴を塞ぐことを学んだ。 戦闘艦隊がわれらの尻を追い回してきた。 海に凪 (なぎ) がきて、遭遇戦は避けられなくなった。 しかし、船長はわれらに静かにいった、 いまだ日は落ちず、いまだ日は落ちず... 司令官の乗る快走帆船が向きを横にかえ、 左舷からわれらへの砲撃の煙があがった。 お返しの一斉砲撃は当てずっぽだったが、 やつらは火災と破滅にみまわれ、武運はわれらに! 最悪の状況からわれらは抜けだしはしたか、 なおも風向きは悪く、船艙には水が洩れる。 しかし、船長はいつもの合図を送る、 いまだ日は落ちず、いまだ日は落ちず... 生きたい者、陽気な者、碌でなしでない者は 皆その手を烈しい白兵戦に備えるのだ。 だが、ねずみどもは船から逃げるがいい、в やつらはすさまじい格闘の邪魔だ! ねずみどもは考えた、 助かるかもしれんじやないか!? そして、霰弾を避けつつ、ぶざまに飛びはねた。 いまだ日は落ちず、いまだ日は落ちず... 双眼鏡と望遠鏡をとおし数百の目が 煙にまかれ、汚れきったわれらを見つめる。 しかし、やつらが見ることはあるまい、 ガリー船の櫂に鎖づけされるわれらは! 衆寡敵せぬ闘いにわれらの船は傾きゆく、 われら人間の魂を憐み、救いたまえ! しかし、船長は叫んだ、 接舷戦だ! しかし、われらはかの旗艦に舷を寄せた...。 いまだ日は落ちず、いまだ日は落ちず! 顔に顔を突き合わせ、刀には刀、目には目を。 海の蛸や蟹の餌食にはなるものかと、 コルトや短剣をかざし、涙しつつ、 われらは沈みゆく船から離れた...。 いや、やつらはわれらの船を海底には送れまい、 海原がその両肩に支えて救ってくれるのだ。 海原はわれらと一体の友なのだから、 船長のいったごとく、いまだ日は落ちずゾ
1 コルサールという題のヴェルディのオペラ、アダンのバ レエがあり、ソ連でも上演されている。
 
© ?. 翻訳, ?