都会の虚栄のなか、車の奔流のなかに
ぼくらは戻る、身の置き場がないままに。
ぼくらは征服した峰から下ってゆく、
山のなかに自分の心を残したままで。
無益な論議はやめておきたまえ、
ぼくにはすっかりはっきりしたのだ、
山よりもよいといえるものはただ
ぼくのまだいっていない山なのだ
悲しみに留りたい者に、去りたい者に、
ぼくは呼びかける、心には耳をふさいで。
ぼくらは征服した峰から下ってゆく、
何ができる ?神々すら地に降りたのに。
無益な論議はやめておきたまえ、
ぼくにはすっかりはっきりしたのだ、
山よりもよいといえるものはただ
ぼくのまだいっていない山なのだ
限りない言葉と希望、歌とテーマを
ぼくらに山は与え、残れと命ずるが、
ぼくらは下る、一年、あるいは永遠に、
なぜならいつも 戻らねばならないのだ。
無益な論議はやめておきたまえ、
ぼくにはすっかりはっきりしたのだ、
山よりもよいといえるものはただ
ぼくのまだいっていない山なのだ
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