俺は幸い背も高く顔もいい
ありがとうよ、、おやじおふくろ
つき合いも良く、喧嘩もしねぇ
へつらいもせず、まっすぐ歩いた
人を恐れず、まともに暮らした
足りない頭は両手で助けた
放浪のあと故郷へ戻った
長い放浪の暮らしだった
この年齢は重く、棄てるも売るもかな;わない
だが所長に出会った
言葉巧みに誘いやがって
ウラル越えのトラック野郎にさせられた
道路だ、道路にトラック
そいつがエンコしやがった
キャビンは暗闇——相棒は三時間も黙ってる
声を出しやがれ、腹が立ってくる
帰るも五百キロ——行くも五百キロ
相棒は歯の根も合わず『剣の舞』
二人ともコースは知ってた
建設現場が俺たちを待ってることも
俺たちの仕事は運転だ、夜中であろうとなかろうと
こいつは困った、正月が近い
帰るも五百キロ、行くも.五百キロ
警笛も無駄だ、この吹雪、助けはないよ!
エンジンを止めろ - と、奴が言う
こんなトラック消えてなくなれ
分からねえのか、どうしようもねえよ
分からねえのか、どこへ行くのも五百キロだ
夜中までに雪にうまって
葬式の必要もなくなっちまうぞ
俺は答える——ぐだぐだ言うな!
ところが奴は、モンキー・スパナ手を伸ばす
狼のようににらむ、が、こういう奴よ
どうだって言うんだ——どこへ行くにも五百キロ
だから生き残った方が
俺はは正しかったと言える、助けられたとき
この相棒、親類以上にに親しかった
一つ釜のめしをくった仲だ
だが今はこの目つき、背中に寒気が走る
わかったぜ - どこへ行くにも五百キロ
誰にも分かりゃしねえんだ
奴が忘れてしまったことを、俺たちの仲を
奴は立ち去った - どこか脇へ
俺は勝手にさせ、横になった
そして夢にみた、かつての楽しいやりとりを
どこへ行くのも五百キロを
俺は門の出口を探す
出口はなく、あるのは入口、それも別の入口
話は簡単——牽引車が来てくれた
ロ一ブもあったし医者もいた
トラックは目的地に行き着けた
奴も来たよ、震えながら、で、また長距離仕事さ
俺は人の悪意は忘れてしまう、
また奴と一緒に働くのさ
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