十字架もなく眠る友よ 花に埋もれさびしく 涙そそぐ人の群れに 妻の姿さがして ひとりひとり生きたのに みんな同じ墓の中 血のにじむ土の上に 冷たい石の記念碑 君たちの胸に燃えさかった 炎は何を焼いた ぼくらの国の畑と となりの国の都を ひとりひとり生きたのに 妻たちも知らない 十字架もない墓場に 重たい雨が降るよ
© 新井英一. 翻訳, ?
© 石井好子. 歌, 1988
© 新井英一. 歌, 1998